murmur

ぼやき場所。

ゲ謎漫画を更新しました。友人から頂いたネタでした。
妄想してた与太話から派生した話です。
以下駄文。推敲とかしてないので文章はめちゃくちゃです…。#ゲ謎

これは祖母から聞いた話だ。
いつもにこやかな祖母が真剣な顔で話していたからよく覚えている。

祖母が小さい頃から「白鬼がいる村には災いが起きる」という噂が囁かれていた。
実際、白鬼とやらが目撃された村では謎の事故死や神隠しが多発していた。
ある時期から祖母の村でも若い娘や子供が次々と神隠しにあう事件があった。
山で白鬼を見たという証言もあり、きっとあいつの仕業だと村人たちは怯えていた。

ある日、村はずれの家に立ち寄ると家主が血を流して倒れていた。
その傍らには男が立っていた。
青白い顔に白い髪、赤い目、青い着物を着て下駄を履いている。村で噂されていた白鬼であった。
「あ、あなたが…この人を殺したの!?」
「いや、違う」
男は首を振った。男の着物には返り血はなく争った形跡もなかったから恐らくその通りなのだろう。
「この者は妖怪に唆され女子供を食わせていたようじゃ。用済みになって殺されてしまったのかのぅ…」
ぶつぶつと言いながら男は外へ出てきた。
「嬢ちゃん、妖怪にはこのように人間に害を成すものもいる。気をつけよ」
そう言って、カランコロンと下駄の音を響かせながら「白鬼」は去っていった。

後日、死んだ男の家を調べると床下から神隠しにあった女子供の身につけていた飾りや着物が出てきたが、死体はとうとう見つからなかったそうだ。

―――

村に入った時に私は白鬼を見た。
祖母から聞いていた通りの特徴だからすぐにわかった。
私は真剣に語る祖母の顔が忘れられず、遺産相続のことなど忘れて村を出た。
その後、あの村で大規模な災害が起こり村人は全員亡くなり村も壊滅状態になったそうだ。
ただ1人、生存者がいたらしいが。
白鬼の仕業なのか、それはもうわからない。


【蛇足】
人に悪さしてる妖怪に「荒事はよすのじゃ」って言って回ってたら人間に目撃されて噂になってしまった。
人間が酷い目に遭うと妻が悲しむので目に余る事案はゲゲ郎が注意して回ってるって感じです。
「妖怪からは裏切者って言われそうだし人間からはオバケ!!って石投げられてそう。ゲゲ郎は妻の写真見て「お前は褒めてくれるよなぁ」って笑うの」っていうネタを頂いてあの漫画を描いた次第です。
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